在庫確認・見積は今すぐ フォームで依頼する 写真の添付もOK / 24時間受付
電材基礎ケーブル防災

耐火ケーブル・耐熱ケーブル完全ガイド|FP・FP-C・HPの違いと使い分け(消防庁告示基準)

読了目安: 8分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

耐火ケーブル・耐熱ケーブルとは

火災のとき、避難と消火を支える設備——スプリンクラー・非常放送・火災報知器——への配線が真っ先に燃え落ちては意味がありません。そこで消防庁の告示基準に適合した専用の電線が使われます。

  • 耐火電線(FP・FP-C): 消防庁告示第10号の基準に適合。30分で840℃に達する加熱曲線で加熱されても回路を維持。導体上にマイカ(雲母)テープの耐火層を持つ。非常電源の電源供給
  • 耐熱電線(HP): 告示基準(380℃・15分)に適合。60V以下の通信・信号用(感知器回路・アンプ〜スピーカー間など)

出典はいずれも電線の技術専門機関・電線総合技術センター(JECTEC)の解説です(ページ末尾参照)。

【選定マップ】FPかFP-CかHPかを最短で決める

graph TD
    Start([消防設備の配線をしたい]) --> Q1{回路の種類は?}
    Q1 -->|非常電源の供給<br>ポンプ・非常放送電源等| Q2{布設方法は?}
    Q2 -->|露出配線のみ| FP[FP<br>耐火電線・露出限定]
    Q2 -->|電線管・ダクトに入れる| FPC[FP-C<br>耐火電線・管内OK]
    Q1 -->|60V以下の通信・信号<br>感知器・スピーカー回路| HP[HP<br>耐熱電線]
    Q1 -->|一般の電源回路<br>消防指定なし| GEN[CV・VVF等の一般品<br>→各ガイドへ]

    classDef main fill:#fef3c7,stroke:#b45309,stroke-width:2px,color:#78350f
    classDef alt fill:#dbeafe,stroke:#1d4ed8,stroke-width:2px,color:#1e3a8a
    classDef branch fill:#f8fafc,stroke:#94a3b8,color:#334155
    class FP,FPC,HP main
    class GEN alt
    class Q1,Q2 branch

一般回路はCVケーブルガイドVVFガイドを参照してください。

一段深い理解:なぜマイカテープが「840℃30分」に耐えられるのか

有機材料では燃え尽きる温度で、無機材料は形を保つ

一般的な電線の絶縁体(ビニルやポリエチレンなど)は有機材料であり、高温にさらされると炭化・溶融して絶縁性能を失う。840℃という温度は、有機材料単体ではとても持ちこたえられない領域だ。耐火電線(FP・FP-C)が高温下でも回路を維持できるのは、導体の周りにマイカ(雲母)テープという無機材料の層を巻いているからだ。雲母は鉱物であり、高温下でも燃焼・炭化することなく結晶構造を保つ性質を持つ。周囲の絶縁体・シースが焼け落ちても、導体を包むマイカテープ層が炭化した絶縁体の代わりとなって導体間の絶縁を保ち続けることで、火災の最中でも電気的な短絡・地絡を防ぎ、電源供給を継続できる仕組みになっている。

なぜ電源用(FP系)と信号用(HP)で基準温度が違うのか

耐火電線(840℃・30分)と耐熱電線(380℃・15分)で要求される性能が異なるのは、それぞれが火災時に果たすべき役割の違いを反映していると考えられる。スプリンクラーポンプや非常放送設備といった非常電源回路は、消火活動・避難誘導が続く間、火元に近い場所でも継続して電源を供給し続ける必要があるため、より高温・長時間の加熱に耐える性能が求められる。一方、感知器やスピーカーなどの信号回路は、火災の初期段階で異常を検知し情報を伝達する役割が中心であり、要求される耐火時間の設計思想が電源系統とは異なる。同じ「火に強い電線」でも、電源用と信号用とでは求められる性能の桁が違うことを理解しておくと、なぜ現場でFP-CとHPが明確に使い分けられているのかが腑に落ちる。

現場で間違いやすい点:「認定品」でなければ意味がない

耐火・耐熱電線は、外観だけでは一般ケーブルと区別がつきにくい場合がある。しかし性能を保証しているのは構造そのものではなく、消防庁告示基準に基づく試験に合格した「認定品」であるという事実だ。認定を受けていない類似構造の電線を代用すると、加熱試験をクリアできる保証がなく、消防設備として機能しない可能性がある。設計図書に「耐火電線」「FP-C」等の指定がある場合は、必ず認定ラベル・認定番号が明示された製品を手配し、施工後の消防検査でも認定品であることを証明できるよう、納品書や認定証の控えを保管しておくことが実務上のポイントになる。


どこでどう使われているか——現場別の使いどころ

設備・回路使う品種ポイント
スプリンクラー・消火栓ポンプの電源FP-C電線管収容が多いためFP-Cが定番
非常放送設備の電源回路FP-C増幅器への電源供給
自動火災報知設備の感知器回路HP60V以下の信号用
非常放送のスピーカー回路HPアンプ〜スピーカー間
排煙機・防火シャッター制御の電源FP-C設計図書の指定記号を確認
エレベーターの防災関連配線耐火ケーブルエレベーターケーブルガイド参照

大原則: 消防設備の配線仕様は設計図書(消防設備士の設計)と所轄消防の指導が最優先です。品種・サイズは図面の指定を確認したうえで手配してください。

どう注文するか——失敗しない発注のしかた

注文は「品種+サイズ−心数+長さ」で伝われば進められます。

例: 「FP-C 2sq-3C を 200m」
    「HP 1.2mm-2C を 300m」
  • 認定品であること: 耐火・耐熱電線は基準適合の認定品を使う必要があります。当店では認定メーカー品を手配します
  • サイズ・心数: 設計図書の指定どおりに。不明点は図面の該当箇所を伝えていただければ一緒に確認します
  • 納期: 一般ケーブルより流通在庫が薄い品種があるため、工程が決まったら早めの引き合いが安全です
  • 価格: 銅建値に連動します。見積りは発注直前に取り直すのが鉄則です

耐火・耐熱ケーブルの購入・見積りについて

電設資材専門商社・松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)でお見積り・ご購入いただけます。品種・サイズ・心数・数量をお伝えいただければ、法人・施工業者様向けに迅速に回答します。

あわせて読みたい

関連する耐火ケーブル・耐熱ケーブル・FP・HP・違いの品種・型番をお探しですか?
電材サーチでは、メーカー横断で目的の型番を素早く見つけ、そのまま見積もりを依頼できます。

対象の電材・品種を検索する →

参考文献・出典

QUOTATION SIGNAL

電設資材・FA部品の無料見積もり

仕入れコスト削減、廃盤代替品の選定、お急ぎの在庫確認まで。型番や数量を送っていただくだけです。 手書きメモや型番リストの写真・PDFでも依頼できます。

SPONSOR / AD

Google AdSense 広告配信エリア

(AdSense管理画面で広告ユニットを作成し、実際のslot値に差し替えるとここに本番広告が挿入されます)