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制御機器FA

パトライト完全ガイド|シグナルタワーLR・表示灯・端子台(現オータックス)の選び方と型番の読み方

読了目安: 8分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

「赤=異常」のつもりで発注したら、逆の意味で運用されていた話

制御盤の改修現場でよくある行き違いがあります。「稼働中は赤、停止中は緑にしてほしい」という依頼を受けて、生産設備の感覚(緑=正常運転、赤=異常停止)で色構成を組んでしまうケースです。

実はこれ、どちらも間違いではありません。表示灯の色の意味づけには、業界団体ごとに異なる2つの規格が存在するからです。

  • 受配電盤・動力盤系(JSIA-113): 「運転=赤(注意が必要な状態)」「停止=緑(安全な状態)」
  • 生産機械・工作機械系(JIS C 0448): 「運転=緑(正常)」「異常・停止=赤(注意)」

同じ工場の中でも、受電設備は「赤=動いている=近づくな」の考え方、生産ラインの機械は「赤=止まっている=異常」の考え方で運用されていることがあり、両方が混在する現場では特に混乱が起きやすいポイントです。パトライトのシグナルタワーは色を自由に設定できるからこそ、発注前にその設備がどちらの慣習で運用されているかを確認することが、色構成のミスによる手戻りを防ぐ最初の一歩になります。

パトライトとは——現場の「見える化」の代名詞

パトライトは、回転灯・積層信号灯のトップメーカーです。工場の機械の上で赤・黄・緑に光るあの塔——シグナル・タワー®——はパトライトの登録商標で、生産現場の状態表示の事実上の標準になっています。

製品体系——公式カテゴリに基づく整理

カテゴリ代表シリーズ特徴
積層信号灯LR4/LR5/LR6(Φ40〜60)点灯・点滅制御、ブザー搭載可。現場表示の主役
積層情報表示灯LA6(Φ60)マルチカラー対応の上位機
表示灯NE(Φ56)単色/マルチカラー、IO-Link対応。USB制御のNE-USBも
ネットワーク対応NHEthernet制御・クラウド対応・音声合成
無線AirGRID®2.4GHz無線で稼働データを収集
音響機器電子音・音声合成報知器80〜110dBの多段階音圧
その他防爆製品・LED照明・押ボタン開閉器等環境・用途特化品
端子台(→オータックスへ譲渡)TN・TXシリーズ下記参照。供給は継続中

【選定の考え方】シグナルタワーを最短で決める

  1. サイズ: 装置組込み・省スペース→LR4、標準→LR5、大型機械・遠距離視認→LR6
  2. 段数と色: 状態の数だけ段数を決める(例: 運転=緑・警告=黄・異常=赤の3段)
  3. 点灯方式: 点灯のみか、点滅・ブザー付きか
  4. 電圧: DC24V(制御盤標準)かAC100/200Vか
  5. 取付: 直付け・ポール付き・壁面ブラケット等

制御盤にDC24Vで組み込む場合の電源・配線は制御盤ソリューションにまとめています。

一段深い理解——なぜ「色」の決め方だけは規格を確認すべきか

シグナルタワーの選定はサイズ・電圧・取付方法さえ決めれば形は決まりますが、色構成だけは「常識」で決めてはいけません。前述のとおり、受配電盤・キャビネット形動力制御盤に関する業界規格「JSIA-113」(日本配電制御システム工業会)では運転=赤・停止=緑、工作機械・生産設備に関する「JIS C 0448」では運転=緑・異常=赤と、正反対の割当てが定められています。

これは「どちらが正しいか」の問題ではなく、その設備が属するカテゴリごとに歴史的に異なる慣習が規格化された結果です。受配電盤の世界では「動いている=高電圧がかかっていて危険」という発想で赤を割り当て、生産ラインの世界では「動いている=正常に稼働している」という発想で緑を割り当てています。

プロの実務では、次の手順で色構成のミスを防ぎます。

  1. 既設設備がある場合は、必ず現況の表示灯の色と点灯状態(運転中か停止中か)を確認してから発注する。図面上の「赤=運転」という指示だけを鵜呑みにしない
  2. 新設の場合は、その設備が「受配電盤・動力盤」に分類されるか「生産機械・FA装置」に分類されるかで、どちらの慣習に合わせるかを施主・設計者とすり合わせる
  3. 複数の設備が混在する工場では、色の意味を統一するか、それぞれの盤に凡例(色の意味を示すラベル)を貼るなど、誤認防止の運用ルールも合わせて提案する

型番だけを機械的に決めるのではなく、「その現場でその色が何を意味するか」を一言確認するだけで、稼働後のクレームや配線のやり直しを大きく減らせます。

端子台(TN・TXシリーズ)——事業はオータックスへ、供給は継続

パトライトは工業用端子台の有力メーカーでもありましたが、端子台事業は2025年10月1日付でオータックス株式会社へ譲渡されました(端子台・アクセサリに加え、製造拠点の辰野工場・ブランド・販売チャネルごと継承。出典はページ末尾)。

実務上のポイントは次の3つです。

  • 供給は継続: 型番・製品はオータックスへ引き継がれており、従来どおり調達できます。「パトライトの端子台が廃番になった」わけではありません
  • TXシリーズ(レール式・組式): 必要な容量・極数の端子ユニットを組んで使う方式で、カバー・記名シール付き。UL・CSA・EN/IEC規格対応のグローバル対応品です
  • 旧図面はそのままでOK: 図面にパトライト品番(JTXE・TXU・T10・TC100等)が指定されていても、当店で現行品として手配・見積できます

当サイトでもJTXE3・JTXE5・TXUA1・TC100系などの端子台型番を型番検索から検索・見積依頼できます。盤内で端子台と組み合わせる電線・圧着端子はKIVガイドニチフ圧着端子ガイドを参照してください。

どこでどう使われているか——現場別の使いどころ

現場使う製品ポイント
工作機械・生産ラインの状態表示LRシリーズ段数=知らせたい状態の数
装置内・小型設備LR4・NE表示灯省スペース優先
工場全体の稼働監視・アンドンNH・AirGRIDネットワーク・無線で集約
出荷場・搬送エリアの注意喚起回転灯・報知器音と光の併用で確実に
フォークリフト通路・安全対策表示灯+音響視認距離から明るさ・音圧を選定

どう注文するか——失敗しない発注のしかた

例: 「LR6-302WJNW-RYG を 2台」
    「LR5の3段 赤黄緑・DC24V・ブザー付きで選定してほしい」
  • 型番指定が最速: 型番がわかれば型番検索へ入力→見積リストに追加できます
  • 型番が長くて不安な場合: 「シリーズ+段数+色+電圧+ブザー有無+取付方法」を伝えれば型番を特定します
  • 更新・交換: 既設の旧型番(銘板写真でも可)から後継品を照合します
  • 納期: 色構成の組み合わせによっては受注生産となるため、ライン停止を伴う交換は早めの引き合いが安全です

パトライト製品の購入・見積りについて

電設資材専門商社・松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)でお見積り・ご購入いただけます。

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参考文献・出典

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