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開閉器完全ガイド|電磁開閉器・カバースイッチ・断路器の違いとブレーカとの使い分け

・ 読了目安: 9分 ・ 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー)

この記事の結論

開閉器は、電気回路や機器を入切(オン・オフ)するための機器の総称で、異常時に回路を守るブレーカ(遮断器)とは役割が違う。モータを遠隔で入切する電磁接触器(コンタクタ)に、過負荷から守るサーマルリレーを組み合わせたものが電磁開閉器(マグネットスイッチ)で、富士電機ではSW形、三菱電機ではMSO形にあたる。断路器は電路を切り離すための開閉器で、インチングや急な逆転を繰り返すモータでは使用負荷種別AC-4を確認する。

【起こりがちな例】カタログどおりの容量で選んだのに、接点が早く傷む

たとえば、搬送ラインの位置決めのために、モータを細かく正逆転させる(インチング運転させる)設備を考えてみる。モータの定格電流からカタログの容量表どおりに電磁開閉器を選べば問題なく動く——と考えがちだが、使い方によっては接点の消耗が想定より早く進む。

ポイントは「容量」ではなく「使い方」だ。電磁接触器の定格は、モータを通常の始動・運転中の停止で使う前提(使用負荷種別AC-3)で示されることが多い。一方、モータを急激に逆転切り換えするプラッギングや、チョイ回しを頻繁に行うインチングは、別の使用負荷種別(AC-4)として区別されている。同じ「モータ用の開閉器」でも、使い方によって必要な性能はまったく別物になる——これが本記事のもう一つのテーマだ。

開閉器とは——「入切のプロ」

開閉器とは、電気回路や機器を入切(オン・オフ)するための機器の総称です。ここで大事なのは、ブレーカとの役割の違いです。

  • 開閉器=運転のための入切。電磁接触器の定格使用電流は、開閉容量・開閉頻度・接点寿命を満足する最大負荷電流として決められている
  • ブレーカ=異常時の保護。過電流・短絡・漏電のときに確実に切る(ブレーカ選定ガイド参照)

盤の中では「ブレーカで守り、開閉器で運転する」——この分業が基本形です。

開閉器ファミリーの見取り図

種類通称何をするか主な使いどころ
電磁接触器コンタクタ電磁石で自動入切(本体のみ)モータ・ヒータの遠隔入切
電磁開閉器マグネットスイッチ接触器+サーマルリレーモータの入切+焼損保護のセット
カバースイッチカバー付ナイフスイッチ(CKS)手動で入切。ヒューズ内蔵で電路を保護手元開閉・点検時の切り離し
断路器—電路の切り離し(電流の開閉は負荷開閉器の仕事)受電設備の保守切り離し

最重要の関係式: 電磁接触器 + サーマルリレー = 電磁開閉器(オムロンの用語解説)。富士電機なら電磁接触器「SC形」とサーマルリレー「TR形」の組合せが電磁開閉器「SW形」、三菱電機なら電磁接触器「S-T形」に対して電磁開閉器「MSO-T形」です。カタログでこの対応を知っているだけで、型番の海で迷わなくなります。

断路器は、三菱電機の説明では「充電された電路を開閉分離するために使用する開閉器」で、電流を開閉できるようにしたもの(断路器に消弧室を設けたもの)は負荷開閉器と呼ばれます。

【選定マップ】開閉器を最短で決める

条件選ぶ機器
自動・遠隔(PLCやスイッチから)、単独モータの保護が必要電磁開閉器(SW形・MSO形)
自動・遠隔、保護は別系統にある電磁接触器のみ(SC形・S-T形)
手動・たまに切る、屋内設置カバースイッチ
異常時の保護が目的ブレーカを検討(ブレーカ選定ガイドへ)

選定チェックリスト——電磁開閉器はこの4つ

  1. 容量: モータの容量(kW)・定格電流から本体の枠を選ぶ
  2. コイル電圧: 操作回路に合わせる(AC100V/AC200V/DC24Vなど。同じ形式でもコイル電圧違いがあるため必ず指定する)
  3. サーマルの設定範囲: モータ定格電流が整定(調整)範囲に入るものを選ぶ。整定電流は一般にモータの定格電流と同じ値に設定する
  4. 補助接点: 運転表示・インターロック用に何点必要か

リレーとの分業も整理しておくと、リレー=信号の入切、接触器・開閉器=動力の入切です(リレー完全ガイド参照)。

一段深い理解:カタログの「容量」は使い方によって別物になる

冒頭の例のように、電磁接触器・電磁開閉器の容量表には「使用負荷種別(AC-3・AC-4など)」という前提が隠れている。これはIEC 60947-4-1(国内では同規格を基にしたJIS C 8201-4-1)で定められる、どんな負荷・使い方で開閉するかの区分だ。オムロンの技術解説は、次のように整理している。

  • AC-1:抵抗負荷(ヒータなど)の開閉。
  • AC-3:かご形モータの始動、運転中の停止。モータが回っている状態で止める、一般的な運転がこれにあたる。
  • AC-4:かご形モータの始動、プラッギング(モータを急激に逆転切り換えし、回転を抑える・逆転させる)、インチング(チョイ回しを頻繁に行う)。

三菱電機の電磁開閉器・電磁接触器の形式一覧も、AC-3級の定格使用電流で整理されている。搬送ラインの位置決めのように、モータを頻繁に正逆転・急停止させる用途は、AC-3とは別の使用負荷種別にあたるため、AC-3の感覚でモータ容量だけを見て選ばず、メーカー資料でその使い方に対する定格や開閉耐久性を確認する。発注時に「この設備は何回・どのくらいの頻度で入切するか」「逆転や急停止を伴うか」を伝えることが、見た目の容量選定以上に重要なポイントになる。

どう注文するか——失敗しない発注のしかた

例:「富士 SW-03 コイルAC200V サーマル0.75kWモータ用 を 3台」
  • 「本体容量+コイル電圧+サーマル範囲(モータkWまたは定格電流)」の3点セットで伝われば確実です
  • メーカーをまたいで置き換える場合は、取付寸法・補助接点構成の違いを両社の資料で確認します(メーカー比較記事参照)
  • 型番がわかれば型番検索から見積リストへ追加できます

開閉器の購入・見積りについて

電設資材専門商社・松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)の見積フォームから、開閉器のお見積りをご依頼いただけます。

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よくある質問

開閉器とブレーカは何が違うのですか?

仕事が違います。開閉器は回路や機器を「入切する」ための機器、ブレーカ(遮断器)は過電流や漏電から回路を「守る」機器です。電磁接触器は開閉頻度と接点寿命を前提に定格が決められており、ブレーカは異常時に確実に切ることに特化しています。実際の盤では「ブレーカで守り、開閉器で運転する」と役割分担します。

電磁開閉器と電磁接触器の違いは何ですか?

サーマルリレー(過負荷保護)の有無です。電磁接触器(コンタクタ)は入切だけを行う本体で、これにモータの焼損を防ぐサーマルリレーを組み合わせたセットが電磁開閉器(マグネットスイッチ)です。富士電機ならSC形(接触器)+サーマル=SW形(開閉器)、三菱ならS-T形+サーマル=MSO形という関係です。

サーマルリレーの設定値はどう決めますか?

モータの定格電流に合わせます。オムロンの技術解説では、サーマルリレーの整定電流は一般的に電動機の定格電流値と同じ値に設定するとされています。銘板の定格電流値を基準に調整ダイヤルを設定し、設定が大きすぎるとモータが焼けても切れず、小さすぎると正常運転でも切れてしまいます。

カバースイッチはどんなときに使いますか?

手動で入切する簡易的な開閉器で、主に屋内配線に使われてきました。カバー付ナイフスイッチ(CKS)は充電部をカバーに収め、電路保護のためにヒューズを内蔵しています。頻繁な運転入切は電磁開閉器の仕事で、カバースイッチは手元での切り離しのように「たまに切る」用途です。現在は配線用遮断器(ブレーカ)への置き換えも進んでいます。

開閉器はどこで購入できますか?

松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)の見積フォームからご依頼いただけます。電磁開閉器は形式に加えて、コイル電圧とサーマルの設定範囲(モータ定格電流)をお伝えください。

参考文献・出典

確認・変更の記録

出典照合日: (AIによる照合補助)

出典8件に到達(オムロン制御機器サイトはcurlが403のためブラウザで本文を確認)。オムロン用語解説で電磁開閉器=電磁接触器+サーマルリレー、定格使用電流の定義、AC-3=3相かご形モータの負荷条件、整定電流は一般に電動機定格電流と同じ値、同参考資料でAC-1・AC-3・AC-4(プラッギング・インチング)の区分、JIS C 8201-4-1:2023プレビューでIEC 60947-4-1(2018)が基であることと5.4使用負荷種別、富士電機の組合せ表でTR形と電磁開閉器SW形の対応、三菱電機の形式一覧でMSO-T形・S-T形とAC-3級定格、三菱電機で断路器=充電された電路を開閉分離する開閉器・負荷開閉器=断路器に消弧室を設けたもの、パナソニックTERASU辞書でカバー付ナイフスイッチのヒューズ内蔵を確認。是正:(1)出典のない『AC-3は投入6倍・遮断1倍、AC-4は遮断も6倍』『AC-4で使える容量はワンランク下がる』を削除しオムロンの区分どおりに修正、(2)『箱開閉器=カバースイッチの屋外・防雨版』は公的・メーカー資料で確認できず削除(description・表・選定マップから外した)、(3)『コイル電圧の指定漏れが最多ミス』『開閉器は毎日何百回でも入切する前提』『サーマルは調整範囲の中央付近』を出典どおりの表現に修正、(4)冒頭の食品工場の事例を想定例と明示、(5)『銘板写真からの選定』『三菱⇄富士の相当品照合も可能』の自社主張を削除、(6)出典を各社のトップページから個別の技術資料・製品ページに差し替え

個別設備の適合判定・技術者による承認を示すものではありません。

型番不明でもOK

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「開閉器完全ガイド|電磁開閉器・カバースイッチ・断路器の違いとブレーカとの使い分け」に関連する製品を、用途・仕様・写真からお探しします。リンク先には相談内容を入れた状態で用意するため、型番が分からなくてもそのまま進められます。 手書きメモや型番リストの写真・PDFでも依頼できます。

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