接地する端を決める前に、両端の機器の型番とマニュアルを確認します。 「長いから両端」「信号線だから片端」だけでは、適切な方法は決まりません。
最初にそろえる4つの条件
| 条件 | 確認する内容 | 不明なとき |
|---|---|---|
| 接続機器 | 両端の型番、ユニット、FG・SG・PE等の端子指定 | マニュアルの接地・配線の章を照会 |
| 信号 | 接点、アナログ、通信方式、周波数・速度 | 回路図・ユニット仕様で確認 |
| ケーブルとルート | 指定品番、シールド構造、距離、動力線との並走 | 全体図とルートの情報を整理 |
| 接地系統 | 接続先、コネクタ・筐体経由の接続、建屋間の違い | 担当技術者へ確認。利用者が開放・測定して判断しない |
片端と両端で何が変わるか
この図は接続点の違いを説明する模式図です。実際の配線図ではなく、保護接地を省略・切断してよいという意味ではありません。
JMACSのノイズ対策資料では、静電しゃへいには1点接地、電磁しゃへいには両端接地という原則を分けて示しています。静電しゃへいを接地しなかったり両端で接地したりすると、しゃへい効果が著しく減少し、かえって誘導を拾うとされています。電磁しゃへいの両端接地では大地を通るループができるため、地電位差を無くして電流が流れないようにする必要があります。シールド構造や電気的な環境を含む説明なので、ケーブルの外観だけで方式を選べません。
オムロンのPLC技術解説には、入出力配線のシールドをコントローラ側に近い筐体接地端子へ接続する案内があります。動力線とダクトで分離できない場合に、一括シールドケーブルをコントローラ側の接地端子に接続し、入力機器側は開放する例も示されています。一方、通信ケーブルは各通信ユニットのマニュアルのシールド処理に従うと明記されています。一般的な説明より、使用する機器の指定を優先する必要があります。
条件付きの確認例
以下は実案件の施工事例ではなく、照会内容の記入例です。
| 想定した状況 | まだ決めないこと | メーカー・担当技術者へ確認する内容 |
|---|---|---|
| PLC入出力へアナログ信号を配線 | 受信側だけでよいか | 両端機器の接地指定、シールドの処理位置、信号共通線との関係 |
| インバータの動力線と並走 | CVVSへ替えれば解消するか | 動力線との分離、配線ルート、ノイズ源、指定ケーブル |
| 建屋をまたぐ通信 | 片端を外してよいか | 通信仕様、接地・等電位化、絶縁や伝送方式の検討が必要か |
相談用チェック票
- 両端の機器型番・ユニット名:[ ]
- マニュアルの版・接地指定のページ:[ ]
- ケーブル品番・長さ・シールド構造:[ ]
- 通信方式・信号種別:[ ]
- ノイズが出るタイミング・同時に動く設備:[ ]
- 既設ルート・変更箇所・写真番号:[ ]
- 未確認事項:[ ]
撮影は安全に見える範囲で行い、端子カバーを外したり通電部へ近づいたりして情報を埋めないでください。接地の変更・測定は担当技術者と進めます。
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